専有部分で営業するレストラン
(問題点)
住居以外の使用が認められていないのですが、マンション内でレストランを営業している区分所有者がいます。レストランを辞めさせることはできますか。

(解決の糸口)
標準管理規約12条では、「区分所有者は、その専有部分を専ら住宅として使用するものとし、他の用途に供してはならない。」とあり、該当マンションの管理規約がこれに準拠しているならば、規約違反となります。
レストランを営業しているのであれば、以下のような点で他の居住者に迷惑をかけていると思います。
・レストラン営業に伴い、騒音や臭いなどが発生し、平穏な生活が脅かされている。
・不特定多数の人間が出入りし、セキュリティ上の不安が発生している。
・違法駐車など近隣にも迷惑をかけている。
・勝手に内部の壁を撤去するなどの改修をしており、建物強度が心配である。
これらの行為は区分所有法第6条にある「建物の保存に有害な行為その他建物の管理又は使用に関し区分所有者の共同の利益に反する行為」に該当する可能性が高いため、これを辞めさせることができます。順番としては、いきなり訴訟を行うのではなく、まずは直接レストランが管理規約違反だとして中止するように要求しましょう。管理会社に相談し、管理会社から要求してもらう方法でもよいと思います。
なお、管理規約違反はレストランに限らず、住居としての実体がなく、上記に挙げた迷惑行為に該当するような使用方法であれば同様の対処が可能と考えます。